このページは、故 渡部 瞭が「湘南の情報発信基地」というサイトで公開していたものを、改めて転載したもので、新しい記事はありません。ご容赦ください。故人が、病と闘いながらもライフワークとしていた地元鵠沼について調べていたものをまとめた話です。
本当は、千一話を目指していましたが、三百三十三話が最後となりました。
以下が、本当の「はじめに」の文章となります。
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私は地理学を学び、20世紀後半を神奈川県立高等学校教諭として生活してまいりました。21世紀を迎えて定年退職し、以後、鵠沼公民館の郷土研究サークル「鵠沼を語る会」に加盟する一方、2003年に鵠沼市民センターに開設された「鵠沼郷土資料展示室」の運営委員を引き受けて活動しております。
このようにして、藤沢市鵠沼地区という、自転車で走り回るに適当な範囲を対象とするミクロ地誌学が私の後半生のライフワークとなりました。
鵠沼地区は北西部は1100年の伝統を持つ旧大庭御厨以来の半農半漁村、南東部は110年の歴史しかない海岸リゾートという二つの地域で構成される、実に魅力に富んだ、調べ甲斐のある土地柄です。調べれば調べるほど奥が深く、興味ある話題が尽きないのです。
この度、体内各所に転移した悪性腫瘍が見つかり、時折入院して化学療法により病気の進行を抑える治療を続けることになりました。すぐにはどうこうということはないそうですが、そろそろ人生の整理を考えておくべき段階になったと自覚しています。
多岐にわたり汲めども尽きぬ鵠沼に関する話題は、整理の仕方に迷います。
大阪市立科学館で主任学芸員としてプラネタリウムを動かしている長男が、2005年2月25日以来ネット上に「星を巡る千一話」を始め、これまでに101話を掲載しています。この方式ならば何とか続けることができるのではないかと思い、あやかってみました。
鵠沼を語る会 副会長/鵠沼郷土資料展示室 運営委員 渡部 瞭